「横浜こどもホスピス うみとそらのおうち」を視察しました
横浜市金沢八景にある「横浜こどもホスピス うみとそらのおうち」を、町田市議6名と他地域の議員4名で視察しました。河口と湾に面しており、名前の通りに海と空が目の前に広がって、まるで船の上にいるかのよう。
「ホスピス」の語源は、ラテン語のhospitium(温かいもてなし)。「子どもホスピス」とは、重い病気とともに生きる子どもたちとその家族が過ごす「生きるための場所」。発祥の英国には50か所ほどありますが、日本はまだ大阪と横浜の2か所のみです。
2021年11月に開所した「うみとそらのおうち」は、NPO法人 横浜こどもホスピスプロジェクトが運営。スタッフは、看護師、保育士を含む常勤職員5名と非常勤職員1名。年間の運営費用4500万円は、個人や企業からの寄付、行政の助成でまかなっており、横浜市は約220坪の土地の無償貸与、看護師1名の給与5年間を保証しています。運営を継続するには資金確保は大きな課題ですが、同時に利用者にとっても地域のコミュニティにとっても開かれた安心できる居場所であるために、地域とのつながりを大切にしています。
現在の医療技術では治療ができない子どもや、生命を維持するための医療的ケアを必要とする子どもへの在宅支援制度は確立されていません。介護保険制度も使えないなど制度のはざまにあって、支援体制が十分ではないのが現状です。「こども家庭庁」設置法案が衆議院本会議で今、審議入りし、国も少しずつ動き始めました。必要な支援が受けられず、辛く苦しい思いをしている子どもたちの力になれるよう、これからも動いていきます。