【ご相談】香害 7月29日
7月29日に庁舎の2階食堂横のテラスで#香害 でしんどい思いをしていらっしゃる方のお話を伺いました。
なぜ暑い夏の午後にレインコートに身を包んで、ガスマスクを付けているのか。冷房の効いたお部屋の中ではなく、外なのか。
「空気を思いっきり吸いたい」そう言って話し始めたOさんは、2年前に#化学物質過敏症 の診断を受け、現在、日野厚生クリニックに通院しています。
幼い頃から、化粧品などのニオイは苦手だったが、普通に飲食店などで働いていた。ある時、受動喫煙が引き金になり、道で倒れ、禁煙外来に行き、化学物質過敏症ではないか、ということで解毒剤を処方された。吐き気や目の腫れ、目や唇から浸出液が出る、体中に発疹が出る等の症状に苦しんでいた。
その後、化学物質過敏症専門外来を受診。亜鉛やビタミンを処方されているが、薬剤の添加物に身体が反応して飲めない。
家の中では、窓を閉め切って何とか生活しているが、宅配の方や荷物にニオイがついてしまっていると、具合が悪くなる。もちろん、電車や人混みなどで様々なものに触れると2-3日、ひどい時は1週間くらい寝込む。記憶障害や手の震え等の症状もあり、仕事も続けられなくなった。
※宅配ドライバーさんのお連れ合いが香害発症者という方が担当の時は、理解があり、安心して荷物を受け取れたそうです。
現在は、外出の際は、事前にトイレ(芳香剤などが置いていない)の場所を確認し、曝露(化学物質等を口にしたり、吸い込んだり、手についたりして体内に入ること)が少ないルートをシュミレーションして、レインコート、ガスマスク、手袋をして、完全防備で出かける。
人の少ない地域への引越しも考えたが、物件を探すことも困難、理解してくれる引越し業者も見つからない。
Oさんは、「まず、香料等に含まれる化学物質の毒性をきちんと知って理解すること。そして、第一歩として、庁舎や学校などの公的な場所、医療機関で、香料や消臭剤、抗菌剤などの使用をやめて欲しい。」とおっしゃっていました。
香害問題取り組んでいる仲間と一緒に、お住まいの相模原市に対して、市庁舎のトイレの芳香剤を無くすこと、HPに化学物質過敏症についての記載をすることを要望し、どちらもかなえられたということです。
記載ページ↓
https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/…/kenko/1023014.html
さっそく、町田市役所のトイレを全て調べてみました。1,2階にはフィトンチッドで中和消臭するものが壁にかかっており(写真②)、その場にいらっしゃった清掃スタッフさんにおたずねしたところ、月1回業者が取り替えに来る製品とのことでした。
市有財産活用課に問い合わせたところ、以前、トイレの臭いに関する苦情があり、取り付けることにしたということですが、代替品があれば検討する余地はあるようです。
国会でも何度も取り上げられ、#カナリヤネットワーク全国 という被害者と支援者の組織も設立、#香害をなくす議員の会 も発足されます。
今、症状が出て苦しんでいる方だけの話ではありません。誰にとっても、特に赤ちゃんや小さな子どもさん、誰もが被害に遭う可能性のある公害です。そして何より、空気の問題、環境問題として、今すぐ取り組むべき重要な課題と考え、引き続き取り組んで参ります。
★香害の症状は、お一人お一人違います。今回のOさんの状況やお話が、全ての方に当てはまるものではありません。苦しんでいるいらっしゃる方や、何か情報をお持ちの方はぜひ、ご連絡下さい。
町田・生活者ネットワーク
笹倉みどり
machida@seikatsusha.net
042-729-2296