桜美林大学の学生が町田市に請願を出しました

今回の、第1回定例会に出された請願のひとつに、「町田市の多文化共生政策の抜本的な推進を求める請願」があります。

桜美林大学の学生有志「政策ゼミ」のメンバーが提出しました。

市議会に送り出していただいてから、若者の政治参加に関われないか、と模索していました。そしてご縁がつながった桜美林大学の学生と勉強会を重ねてきました。もともと国際交流を専門分野とする学生達は、外国ルーツがある子どもたちの日本語支援のボランティアの実践を積んでいました。その経験の上に近隣の自治体の政策を調べ、関係機関に聞き取りをする中で、近隣自治体にはある多文化共生プランが町田市にもあったら、という思いを請願の形にすることになりました。私も紹介議員の一人となりました。

3月7日に開かれた文教社会常任委員会では2名の学生が意見陳述をした後、委員(議員)がいくつか質問をしたあと、担当課が請願の実現性について説明後、委員が担当課に質問するという形で審議が行われました。

町田市としては、多文化共生プランをもっていなくても、子どもたちへの日本語支援は進みつつあり、相談体制の在り方や分担については町田市の文化振興課と国際交流センターの中で話し合うようになっている、の実現性はない、つまり多文化共生プランは作る予定はない、という答えでした。

委員と担当課のやり取りの中に、「以前、外国人対応の専門部署をつくるべきという請願が採択されている、まず担当課を作ってから多文化共生プランを作るべき」という意見もありました。採決では委員が全員賛成の挙手をしてくれました。

町田市(担当課)が今年度は外国人ルーツの方にアンケートを取ったり、日本語教育支援も努力してステップを重ねていることは十分承知しています。

請願者の気持ちを受け止めて欲しい、と、ハラハラしながら傍聴していましたが、賛成という結果に、まずはホッと胸をなでおろしたのでした。

実は、請願が議会で賛成で採択されても、実現しないことの方が多い、のです。議会の出した結論と行政の政策の方向性、その時期によっても合致しないことがあります。

しかし、外国ルーツの市民は今後も増えることは確実で、互いの文化や風土を理解し合い共に生きていくために、きっとしっかりしたプランは必要になります。この請願がその日のための布石となることを願っています。