市議会視察あちこち 2025年7月14日~16日

わたしのからだはわたしのもの

神戸三宮駅からバスで25分ほどの住宅地のなかにある「小さないのちのドア」。マナ助産院の一角で24時間対応の妊娠SOS(電話、メール、SNS、来所相談、とにかく無料で、誰でもいつでも匿名でも相談できる)を、2018年に自主事業として始めました。その後、助産院の横に一軒家を建て、県や国の事業も受託。性教育や出前相談、生活支援まで、助産師や保健師など専門職を含め20名のスタッフで、一貫した伴走型支援を続けています。

▲「小さないのちのドア」
施設長 西尾和子さんと笹倉みどり

▲小さないのちのドア

まず安心、安全の「居・医/職・食/住・充」。そして人との関係づくり、自分自身で人生の選択ができるよう、隣や、時には下にいるような気持ちで接することを大切にしています。

乳児遺棄事件など、痛ましいニュースを聞くたびに、妊娠期から出産までひとりで背負ってきた女性が罪に問われていることに、怒りしかありません。そのような状況にならざるを得なかった背景をこそ、問うべきです。

経口中絶薬、緊急避妊薬もやっと認可されましたが、高価なうえに受診(注)が必要です。そして、旧優生保護法のもとに、50年以上も障がい者に対して不妊手術を強制しておいて、母体保護法では本人が望む場合でも、不妊手術は原則禁止されているという現状。女性の体は国に振り回されています。産む、産まない、産み方や産むタイミング等の自己決定権「性と生殖に関する健康と権利」(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ、SRHR)が保障され、困難な状況の妊産婦を孤立させない社会を作っていきたいです。((注)緊急避妊薬は現在、処方箋無しでの試験販売の調査段階)

 

高校生、大学生からの意見を政策提言に活かす取組

今年の議会運営委員会の視察先のひとつ、宮城県大崎市議会の高校生や大学生との意見交換会の取り組みは印象的でした。学生たちは事前に質問を通告しておき、当日は議員の答弁に対して、再質問したり、意見を述べます。学校、コース、クラス単位などでの参加に対して、議員側も議会運営委員だけとか委員長のみ、など柔軟なスタイルで年に2-3回、定期的に実施しているそうです。

町田市議会でも、高校生と町田市議会議員の意見交換会を毎年行っています。毎回、高校生が堅苦しくなく、自由に意見を言えるようにと、工夫を重ねてきています。今回の視察も今後の参考にしたいと思います。今年は11月2日です。学校単位の参加が多いのですが、個人参加も大歓迎です。